当院では進行性の近視に対処する方法として、日頃の生活習慣の指導・相談をさせていただくほか、眼鏡やコンタクトレンズ処方、点眼薬や手術による施術などもご提案しております。

ICL(眼内コンタクトレンズ)

ICL(Implantable Collamer Lens)とは、簡単に言うと眼内に装着するコンタクトレンズです。通常のコンタクトレンズは長期間の装用については大きなリスクを伴いますので、基本的に取り外しをするものですが、眼内にレンズを装着するICLを行うことでその手間やメンテナンスが省けるだけでなく、コンタクト装用でアレルギー症状の出る方、レーシック手術を行うには不適応とされる強度の近視の方、角膜を削ることはないので角膜が薄いという方などにも対応できるのが利点です。

目の虹彩と水晶体の間にレンズを挿入する手術となりますが、3mm程度の切開で創口は縫うことはなく、自然と閉鎖されます。痛みも無く、手術時間は片目で10分ほどです。しかしながら、手術ですので合併症や不適合などが起きる可能性は少ないながらも存在します。適応検査については予約となります。まずは、ご来院いただき診察の中でご相談させていただきます。

ICL手術の費用

適応検査5000円(税込)
ICL(乱視矯正無し)・両眼64万円(税込)術後3ヵ月検診費用まで含みます。
ICL(乱視矯正あり)・両眼68万円(税込)術後3ヵ月検診費用まで含みます。

当院のICL手術の特徴

スター・ジャパン社製のICL(眼内コンタクトレンズ)

当クリニックではスター・ジャパン社製のICL(眼内コンタクトレンズ)を採用しています。

ICL研究会の会員証

当クリニック院長は、ICL研究会の会員です。

ICL手術の流れ

点眼薬をして、角膜を約3mm切開

切開した部分よりレンズを挿入

目の虹彩と水晶体の間にレンズを入れる

レッドライト療法

レッドライト療法の歴史

2014年に中国で偶然的に赤色光刺激が過剰な眼軸延長を抑制する効果を有することが発見されました。

それ以降、データが集積されて2022年に米国眼科学会誌にその効果が報告され、今までにない極めて効果の高い近視進行抑制療法として世界中で注目されています。

治療に使用するデバイス

Eyerising近視治療用機器はオーストラリアのEyerising International社が製造する近視進行抑制治療(レッドライト療法)に使用するデバイスです。

この機器を使用しての治療はRLRL療法(Repeated Low-Level Red-Light therapy)と呼ばれています。

本デバイスは日本国内では未承認の医療機器です。

本デバイスはダイオードを使用して可視光である650nm±10nmの単一波長のレッドライト(赤色光)を発光します。この光は瞳孔を通って網膜をはじめとする眼底部分に到達します。

1回3分、1日2回を週5回、この器機で覗(のぞ)き込むことで眼底血流量が増大して網膜の支持組織である脈絡膜の厚みが増すことで眼軸の伸びと近視進行を抑える効果が証明されています。

2022年のYu Jiangらの報告によればコントロール群に対して1年で近視進行を76.6%抑制、その中でコンプライアンス良好群(75%以上施行できた例)のみを抽出した場合は87.7%の抑制効果を示したとされています。

Eyerising近視治療用機器
Patient Welcome/Usage Guide – Eyerising Myopia Management Device from Eyerising International on Vimeo.

適応条件

年齢3才以上
対象軽度近視~強度近視眼

禁忌(レッドライトが使用できない場合)

安全性・副作用

Eyerising近視治療用機器は、JIS(日本工業規格)C 60825-1:2014 規格のクラス1相当のダイオードレーザー製品です。

最大出力2.5mW、照度1600Lux、瞳孔径4mm・3分間での照射で網膜に作用する最大出力は0.29mWとなり、健常な網膜であれば障害を起こさない領域のエネルギーであるため、眼球へ直接照射しても安全です。

ヨーロッパCEマーク、オーストラリアTGA、ニュージーランドMedsafe、イギリスMHRAなど、すでに30カ国以上の医療規制当局が要求する品質、安全性、有効性の基準を満たしており、さらにその他の地域においても規制認可が広がってきています。現在全世界で既に15万人以上の小児に使用されています。

短期的な副作用として、治療後に一時的にまぶしさ、閃光盲、残像が生じることがあります。通常、治療後に3分間程度目を閉じることでこれらの症状は消失するといわれています。

また、治療回数を重ねることで症状の持続時間は短くなると言われていますが、光過敏症・眼刺激・眼熱傷などの不快感を感じる症状が5分間以上3回以上続けて出現した際には、器具の使用を中止して当院に相談してください。

非常に希ですが、スターガルト病、網膜色素変性症、黄斑ジストロフィー等、光線療法が適さない疾患があります。こういった疾患は幼少期に異常がなくても成長過程で発症してくるため、本デバイスでの治療経過中に有害事象を生じて発見されることもあり、定期検診で眼底OCTをチェックするなど、留意しながら治療を進める必要があります。

健常者であれば治療経過中に眼底OCTでの異常を認めることはありません。本デバイスでの治療経過中に有害事象を生じた症例(使用者7万5000人のうち5件。0.0067%)の報告では、全例ともに自覚症状として『治療後に長時間持続するまぶしさや残像』の訴えがあり、眼底OCT上での黄斑部EZ(Ellipsoid zone)の不整と矯正視力の低下を認めました。いずれの症例も治療中止数か月後に矯正視力も眼底OCTも正常所見に全例が回復したと報告されています。

有害事象を生じた症例ではスターガルト病(発病率 約1万に1人=本デバイスでの有害事象発生率とほぼ同等)との関連が示唆されていますが、自覚症状として『治療後に5分以上持続するまぶしさや残像』の訴えが挙げられていますので、治療後に同様の症状が3回以上あった場合は、本デバイスの使用を中止して医師の指示に従っていただく必要があります。

治療開始5ヶ月頃、羞明、8分以上続く残像、矯正視力低下、眼底OCTにて黄斑部EZ(Ellisoid Zone)の不整を認めたため、治療を中断。

治療中断後4ヶ月後。眼底OCTでの黄斑部の異常所見は正常に回復。矯正視力も回復した。

費用

本治療は自費診療となるため、保険診療は適応されません。

検査費・治療費(医療機関へ支払う費用

初年度
適応検査16,500円(税込)視力、屈折検査、スリット検査、眼軸長、眼底OCT等の検査費用 ※
治療費・検査費165,000円(税込)デバイス貸与+治療開始後1、3、6か月後の検査費用デバイス1台につき、5名までは共有可能です。ご家族内で共有される場合、お2人目以降の検査・治療費は55,000円となります。ご家族で使用する場合も患者様毎に下記サブスクリプション登録が必要になります。
1年目以降
検査費11,000円(税込)1来院ごとの検査費用(※6ヶ月毎の定期検査が推奨されます)視力、屈折検査、スリット検査、眼軸長、眼底OCT等の検査を含む ※

サブスクリプション料金(メーカーへ直接支払う費用

毎月払い8,250円(税込)
1年分一括払い89,100円(税込)
10%ディスカウント
2年分一括払い158,400円(税込)
20%ディスカウント

治療の流れ

レッドライト療法の治療の流れ

デバイスがお手元に届いたら

  1. デバイスを医療機関から貸与いたします。(第三者への譲渡、貸与、転売は禁止)
    • 万一、動作不良があった場合はメーカーへ返品するため、デバイスの梱包箱等は破棄せずに大切に保管してください。
  2. デバイスをご自宅へ持ち帰り、梱包箱上部に貼付されているQRコードを読み取り、リンク先のページでユーザー登録を行います。その後、登録されたEメールアドレスにEyerisingカスタマーポータルサイトのリンク(https://portal.eyerisinginternational.com)が届きます。
  3. ポータルサイトへアクセスし、始めに以下の流れで言語を日本語に設定します。
    左メニュー「My Details」 ⇒ 「Language」 ⇒ 「日本語」を選択 ⇒ ページ最下部 「保存」
  4. 次に以下の流れでデバイス登録を行います。
    左メニュー「ご利用中の機器」 ⇒ 「機器を登録する」 ⇒ シリアル番号を入力 ⇒ 「OK」
  5. 次に以下の流れで患者登録を行います。
    左メニュー「患者」 ⇒ 右上「患者を追加」 ⇒ 患者情報を入力 ⇒ 「患者を保存」
  6. 次に以下の流れでサブスクリプション料金の支払い手続きを行います。
    左メニュー「患者」 ⇒ 右メニュー「更新」 ⇒ プラン選択 ⇒ カード情報入力 ⇒ 「確定」
    • サブスクリプション料金の支払いはクレジットカード払い (JCBは不可) のみとなります。
    • 海外サイトへの支払いとなるため、クレジットカード会社へセキュリティーロック解除の申請が必要な場合があります。詳しい方法はご利用になる各クレジットカード会社へお問合せ下さい。
    • 患者登録は1台につき5人まで登録が可能です。(人数分のサブスクリプション料金の支払いが必要です。)
  7. 全ての手続き完了後、ご登録されたEメールアドレスに治療時にデバイスに入力するユーザー名・パスワード情報が届きます。
  8. デバイスをインターネットに接続し、デバイスにユーザー名・パスワードを入力して治療を開始します。治療スケジュールの遵守状況(コンプライアンス)はポータルサイトへ反映されます。
  9. 治療後は3分間程度目を閉じて休むようにしてください。まぶしさ、閃光盲、残像などの症状が5分を超えて続くことが3回以上あった場合は、本デバイスの使用を中止し、処方医の指示に従ってください。
  10. 治療開始後は必ず定期検査を受診してください。治療開始後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後、それ以降も6ヶ月毎の定期検査が推奨されます。視力、屈折値(近視乱視度数)、眼軸長の変化、コンプライアンスの状況、眼底OCT検査による有害事象の有無などを確認します。
デバイスの保証
受診医療機関を変更される場合
短期留学などで海外へ持ち出しする場合
治療を中断する場合
その他

多焦点コンタクトレンズ

多焦点コンタクトレンズとは、遠くを見る部分の度数と近くを見る部分の度数が段階的に合わさったもので、近視抑制効果が報告されているレンズになります。お子様への使用を希望される方、一度説明やお話を聞いてみたいという方は、当クリニックまでお気軽にご連絡ください。

なお、定期的に説明会を行っております(「お子様のための近視進行予防」)ので、カレンダーをご確認ください。

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーは、寝ている間に装用するコンタクトレンズです。このレンズを装用して寝ることで、翌朝には視力が矯正されているという一時的に近視の屈折矯正を行う視力補正方法になります。これを繰り返し装用していくことで、レンズを外した後も矯正効果を保てる時間が増えていき、日中は裸眼で過ごせるようになっていきます。それぞれの方の角膜の形状や近視度数に合わせてカーブをつけた特殊なレンズを装用してから眠ると、眠っている間に角膜の形状が変化し、近視が矯正されます。

※レッドライトとの同時治療を希望される場合は、特別減額料金を設定しております。

オルソケラトロジーの装着

近視の場合、光が網膜より手前で焦点を結ぶため、像がぼやけて見えます。

特殊なカーブを持つレンズが角膜前面の形状を矯正し、光の焦点を網膜上に結びます。

レンズをはずしても一定時間角膜形状が維持されるため、昼間は裸眼視力が改善します。

レンズの種類

ブレスオーコレクト
メニコンオルソK

低濃度アトロピン点眼

近視進行予防に有効とされるアトロピン製剤が配合された点眼薬です。近視進行にプラスに働いてしまう眼球伸展の力を弱める効果が期待されています。通常のアトロピン製剤であれば、2週間程度瞳孔が開いてしまいぼやけてしまうところを、0.02%と低濃度にすることで散瞳効果を弱めた状態で使用します。

お子様への使用を希望される方、一度説明やお話を聞いてみたいという方は、当クリニックまでお気軽にご連絡ください。

なお、患者様を対象に定期的に説明会を行っております(「お子様のための近視進行予防」)ので、カレンダーをご確認ください。

内容に際して不明な点やお気づきの点等ございましたら当クリニックまでお気軽にご連絡いただけると幸いです。048-714-0255(代表)

コンタクトレンズ処方

受付時間

コンタクトレンズの装用が初めての方、経験者の方で受付終了時間が異なります。

午前午後
初めての方11時00分17時30分
経験者の方11時30分18時00分

処方箋について

ソフトコンタクトレンズ

処方箋のみの発行可能です。

ハードコンタクトレンズ

購入後のフィッティングを見るため処方箋のみの発行はできません。

アフターサービスについてはFAQをご覧ください。